カテゴリー「エネルギー関連」の記事

2016年7月 5日 (火)

診断を活用した顧客接点の確保

6月24日、静岡ガスは、家庭向けの無料省エネルギー診断サービス「あなたにもっとやさしいくらし」を、同社のお客さまを中心に8月から提供すると発表しました。
http://www.shizuokagas.co.jp/information/news/2016/0624-2.html/
ヒアリングシートの内容を基に、お客さまのライフスタイルや住まいに合わせて省エネルギーと快適性を手軽に診断する「やさしく診断」と、環境省の推進する家庭エコ診断制度である「うちエコ診断」の、2種類のメニュー(いずれも無償)を用意するとのことです。

また、JXエネルギーも、6月28日に7月1日(金)から12月31日(土)まで、同社グループのENEOSグローブ株式会社および株式会社ジャパンガスエナジーと共同で、「ENEOS家庭の省エネ診断キャンペーン」を実施すると発表しました。
http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2016/20160628_01_0794529.html

上記3社は、2012年6月から、ENEOSエネルギー診断サービス「Dr.おうちのエネルギー」を全国で展開し、家庭の電気やガスの使用状況、家電製品等の省エネ性能、住宅の断熱 性能を無料で診断の上、電気やガスの省エネプランを提案しており、3万件超の診断実績を持つとのことです。

 

●診断サービスによる顧客接点の確保

 英国のエネルギー自由化の際にも、各エネルギー事業者がサーモグラフィーを用いた、住宅の断熱診断などのサービスを展開していましたが、

 省エネ診断などの「診断と提案」サービスの提供は、顧客との接点確保、自社商品のPR等に広く使われている手法かと思います。

 それだけにどのように他者と差別化した診断や提案が提供できるか、継続的な接点確保につなげられるかという点が、診断サービス自体のコスト低減と合わせて各企業の手練を問われる処と感じる次第です。

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2016年6月10日 (金)

NEDO、石炭火力に関するプロジェクトを公表(ENDOプロと中小企業)

6月1日、NEDOは、「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)実証事業」で2021年度に予定している二酸化炭素(CO2)分離・回収型IGFCの実証運転開始に向け、
新たに「ガスタービン燃料電池複合発電(GTFC)技術開発」と「燃料電池石炭ガス適用性研究」に着手することを公表しました。

「GTFC技術開発」では、中小型(10万kW級)の要素技術の確立、「燃料電池石炭ガス適用性研究」では、IGFCシステムの検討、燃料電池モジュールの石炭ガス適用性研究を行い、次世代火力発電技術の早期確立を目指すとしています。

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100580.html

●国(NEDO)プロと中小企業のビジネスチャンス

 上記のプロジェクトは、実際のビジネスにつながるのはかなり先であり、プロジェクト自身も大手企業を対象に想定しているものですが、

 こういったプロジェクトは、多くの場合、先行調査をしたうえで進められているので、研究開発型の中小企業にとっては、自社の研究開発の大きな方向性を考える上での参考となるところが出てくると思います。

また、大きなプロジェクトほど、その周囲にはプロジェクトではカバーしきれない事業化の上で必要な業務(とその開発)のネタを見つけやすく、また、研究開発の次は事業化に向けた補助事業が出てくる可能性も高いため、中長期のビジネスチャンスに目配りをするうえではプロジェクトのプレーヤーなども含めて注視していきたいと思います。

 

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2016年6月 8日 (水)

「見える化+アドバイス」による省エネ効果

さる5月25日に、株式会社住環境計画研究所は、オーパワージャパン株式会社、北 陸電力株式会社と共同で実施した、経済産業省資源エネルギー庁「平成27年度エネルギー使用合理化促進基盤整備 事業(エネルギー使用状況等の情報提供による家庭の省エネルギー行動変容促進効果に関する調査)」の調査結果を発表しました。

http://www.jyuri.co.jp/news/2016/0525120000.php

結果概要として、以下の3点を挙げています。
① レポート送付から2ヶ月後で1.2%の省エネルギー効果

② よく似た家庭との電力消費量の比較が行動変容を促進

③ レポート送付世帯は電力会社に対する評価が向上

●「見える化+アドバイス」による行動変容
オーパワーは、エネルギー消費のレポートによるユーザーの省エネ行動を促進するビジネス(お金はユーザーからではなく、電力事業者からもらうビジネスモデル)の草分けともいえる、米国発のベンチャー(既にベンチャーのレベルを超えていますが)ですね。

日本では、業務用の分野でSassorなどが、エネルギー消費の見える化と分析によるアドバイスビジネス分野のベンチャーとして活動しています。

上記は省エネの分野ですが、
・自分の行動結果の認知と、他者との比較による相対的な状況の双方を「見える化」することで、行動変容のモチベーションを作り、そのうえでソリューション(上記では省エネアドバイス)を提供するというモデルは、他の分野でも行われているものであり、かつ社会的なニーズを踏まえて、補助金などを活用して展開するという事例として参考になるかと思います。

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2016年5月30日 (月)

三菱電機:エネルギーマネジメントシステムサービス発売

三菱電機株式会社は、5月20日に、
IoT技術とクラウド基盤を活用し、接続したさまざまな機器の省エネ化に加えて、街のニーズにあわせた快適な暮らしをサポートするEMS(エネルギーマ ネジメントシステム)サービス「DIAPLANET TOWNEMS」(ダイヤプラネット タウンイーエムエス)を6月に発売すると発表しました。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2016/0520.html

本サービスは、「ZUTTOCITY」(兵庫県尼崎市、2018年3月全体竣工予定)での導入が決定しているとのことです。
https://www.proud-web.jp/kansai/mansion/tsukaguchi/

三菱電機さんは、5月23日、2016年度の経営戦略も発表しており、
その中で、技術・事業シナジーを通じた更なる価値創出として同事業を位置づけています。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2016/0523.pdf

最近、東京オリンピックの招致時の不祥事が問題視され、オリンピックの返上まで話題に上っていますが、
社会インフラの整備は上記のような問題とは別に、今後ともまだまだ力を入れて進めるべき分野だと思う次第です。

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2016年5月10日 (火)

大日本印刷株式会社の家庭の省エネ対策とその効果を診断するシステム(日本ガス協会で受賞)

 大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、
東邦ガス株式会社、西部ガス株式会社と共同で開発した
家庭 の省エネ対策とその効果を診断するシステム「e(い)ごこち診断」が、
一般社団法人日本ガス協会主催の2016年度「技術賞」を受賞したことを2016年4月28日に公表しました。

http://www.dnp.co.jp/news/10122630_2482.html

省エネ診断システム「eごこち診断」は、2014年9月に開発されたもので、
各家庭の人数や使用機器の種類、利用状況等に基づいて
水道・光熱費のシミュレーションや設備性能を診断し、
省エネやCO2削減の対策とその効果などを提案するものです。

大日本印刷では、ガス事業者等に向けて本システムの販売を行っています。

●お手軽から詳細診断までのメニューそろえ

 この診断システムは、以下の3レベルの診断機能を有しています。

  • 省エネ鑑定 : 利用者の水道・光熱費を一般家庭の平均値と比較します。
  • ササッと診断 : 浴室やキッチン等の代表的な機器の省エネ効果を試算します。
  • じっくり診断 : 住まいの省エネ機器の効果を試算するとともに、設備性能(快適性、清掃性等)を診断します。

このように、簡単手軽診断したいというニーズから詳細な試算・検討までメニューをそろえておくというのは、省エネ診断のサービスのラインアップとして、どんなレベルのものをいくつそろえておくかと考える際の一つの参考例になるかと思います。

●サービス名称と知的財産

 この「eごこち診断」は共同開発者である東邦ガスがロゴで商標登録しています。

サービスの名称の保護は、そのサービスを実現させる技術の特許等による保護と一緒に、サービス開発の中で知的財産の面からも組織的に実施すべきものですが、

サービス企業の中で、このような知的財産の包括的な対応面で有名な企業としては、カブドットコムさんがありますね。

 商品・サービス開発とマーケティングの両面から包括的に知的財産戦略を考えて実施することは企業の大小を問わず今後さらに重要になっていくと考えています。

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2016年5月 9日 (月)

温室効果ガス審査協会の設備の「部品交換やメンテナンスでの省エネ化」補助金 2016年度の公募開始

温室効果ガス審査協会では、環境省から平成28年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(設備の高効率化改修支援モデル事業(設備高効率化事業)。以下、「本事業」という。)の交付決定を受け、事業者の公募を開始します。
http://www.gaj.or.jp/eie/pdf/se28_EIE_notice_160428.pdf

その背景として、景気回復により、効率の低い設備も含めて、設備の稼働率が上がり、
それによるエネルギーコストの増大が経費を圧迫、効率の良い設備への更新が遅れて、
ますますエネルギーコストが増大するという悪循環に陥っているとし、

機器全体ではなく、二酸化炭素削減に寄与する部品や部材のみの交換等により、
低コストで二酸化炭素排出量とエネルギーコストの大幅な削減を実現するモデルを
確立するため、本事業を行うとしています。

公募要領などは以下のサイトをご覧ください。
http://www.gaj.or.jp/eie/rule/index.html

公募実施期間は4月28日(木)~6月16日(木)です。

●上記の事業の背景である、
 事業環境(景気)の改善⇒非効率な機器設備の稼働率上昇⇒コストの増大により、機器・設備の更新が遅れる
という流れは、省エネ以外でも、例えば省力化に関する投資などでも同じ現象が起こりえると考えられます。

 その場しのぎの処置と抜本的な改善・改革の間の現実的な対応例としても参考になるのではと感じる次第です。

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2016年5月 8日 (日)

NEDOがインドでリージェネレーティブバーナ技術の導入実証事業を実施へ

連休前のリリース記事で恐縮ですが、

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、
インド鉄鋼省・財務省、および国営製鉄会社STEEL AUTHORITY OF INDIA LIMITED(SAIL)と共同で、

急増するエネルギー需要に対応する省エネ技術として
鉄鋼用加熱炉に2台のバーナを1ペアとして交互に切替えて燃焼する蓄熱バーナ(リージェネレーティブバーナ)を導入、普及するための高性能工業炉実証事業を実施することで合意し、
4月28日に基本協定書(MOU)を締結しました。

この取り組みにより、年間6,000トンのCO2排出削減が見込まれています。

http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100563.html

この技術自体は1990年代にNEDOの支援を受けて日本のメーカーが開発し、既に多くの工業用燃焼炉で利用されています。

●公的プロジェクトで開発された日本の省エネ技術の海外展開

 日本の省エネ技術の海外展開は官民関係なく広く行われていますが、
今回のように、公的支援を受けて開発された技術・製品は、
その海外展開の際にも公的機関の支援を受けられる可能性が高いと期待できますね。

 そのような目で日本の省エネ技術や環境関連技術の海外展開を見直してみるのも良いかと思います。

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